生命保険というと、保険会社の営業職員や保険代理店で対面で販売されるものでした。
しかし最近は、インターネットで加入できる生命保険の種類が増えています。
自動車保険はインターネットで申し込んで安く加入しています。
生命保険もインターネット加入すると安くなりますか?
保険に加入してから支払う保険料は家計にとって長くつづく固定費になりますから、できればお得に加入したいですね。
保険は「値引き」ではなく「割り引き」
商品の値段が安くなるときには、価格の交渉で安くなる「値引き」と、一定条件のもとで安くなる「割り引き」があります。
保険は 「値引き」はしませんが 「割り引き」はあります。
値引きがないということは、同一商品・同一保障内容であれば保険代理店とインターネットのどちらで申し込し込みをしても保険料は同じになるということです。
なるほど~。
同じ商品なら保険料も同じなのですね。
ちなみに「割り引き」にはどんなものがあるのですか?
生命保険のおもな「割り引き」を少しみておきましょう。
生命保険は健康状況や非喫煙での割り引きがあります
生命保険の商品では、健康状態の良い人(痩せすぎ太りすぎがない等)・たばこを吸っていない人への「割り引き」などがあります。
生命保険は、加入する人の健康状況などで割り引きがあるのですね。
将来の保険金や給付金の支払い予測から考えられているのです。
加入経路で保険料が割り引かれる例としては、勤めている会社での給与天引きでの割り引きがあります。
ただし、勤務先の会社が保険会社と提携している場合に限られます。
生命保険の割り引きはわかりました。
でも、広告などでは生命保険もインターネット加入で安くなると言っていますよ?
インターネット加入で保険料が安くなるケースをみてみましょう。
インターネット専用の保険商品だから割安になる
インターネット加入で保険料が安くなる生命保険は、そもそも「ネット専用保険」だからです。
営業職員や保険代理店にかかる費用がない分、保険料は割安になっていることが多いです。
保険に加入したい人はインターネットで申し込むことになります。
対面販売とネット加入の商品について、いくつかのケースに分けて紹介します。
同じ保険会社・同じ保障でもネット加入が安いケース
まずは、具体的な事例をあげてみます。
オリックス生命の定期保険(かけすての死亡保険)には、対面や郵送で申し込みができる「ファインセーブ」と、ネット専用の「ブリッジ」という商品がふたつあります。
どちらも、シンプルな定期保険で保障内容も変わりません。
オリックス生命「定期保険」の保険料を比べてみました。
加入条件は30歳男性が60歳までの期間、死亡保険金額1,000万円の保険に加入した場合です。
・「ファインセーブ」(対面・郵送)・・・2,380円/月
・「ブリッジ」(ネット専用)・・・1,883円/月
*オリックス生命公式ホームページのシミュレーションにて保険料計算(2021年11月)
同じ保障でも保険料を変えているのは、ネット加入の方が保険会社の経費が少なくて済むからでしょう。
対面販売商品とネット販売商品の保障をわけているケース
既存の大手生命保険会社でも、ネット専用の保険商品を販売しはじめました。
ひとつの保険会社が同じ種類の保険をバリエーションを変えて販売していることもあります。
ふたつのがん保険を取り扱っている保険会社を例にとってみましょう。
新しく販売を始めたネット専用がん保険は、タバコを吸わない人しか申し込めない条件をつけて差別化しています。
なるほど~。
同じ保険会社でも、販売のしかたで違う商品をつくっていることがあるんですね。
対面販売商品をネット加入できるようにしたケース
いままで対面販売が中心だった保険商品を、ネットでも加入できるようにした商品もあります。
この場合、そもそも同じ保険なので、加入の方法が違っても保障内容が同じなら保険料は同じになります。
対面販売の方が付帯できる特約が多かったり、保障内容を細かくカスタマイズできることはあります。
まとめ
インターネットで加入できる生命保険は、保険会社側の事情からも割安になっていることが多いです。
しかし、保険商品のラインナップはまだそれほど多くないとも言えます。
保障内容についても、保険に不慣れな人にもわかりやすいようにシンプルになっていると感じます。
必要な保障がはっきりしていて、シンプルな保障内容を求めているなら、ネット専用保険を利用するのも良いと思います。
それからもうひとつ。
生命保険にお得に加入したいなら、健康優良や非喫煙の割り引きがある保険を探してみるのもお勧めです。
保険料の割り引き率が大きい商品もあるからです。
インターネットで保険に加入するときには、基本的に自分で保障内容や注意事項をウェブサイトで読んで理解することになります。
もし、ネット加入で不明点があるときには、 曖昧な理解や手続きにならないように保険会社のカスタマーサービスに問い合わせましょうね。