生命保険の商品を長期間みていると「時代の流れに沿ったトレンドがあるな~」とつくづく感じます。
昭和から平成のながれを俯瞰しながら、令和以降はどんな保障が主流になりそうか考えてみたいと思います。
昭和の時代は死亡保険が主軸でした
日本では、戦後以降に生命保険が普及しました。
その頃(昭和の後半)は、世帯主の急な不幸にそなえた「死亡保険」が主軸でした。
大手生命保険会社の「セールスレディー」が、個人宅や企業へ訪問して生命保険を販売していました。
実はわたしの母も某保険会社のセールスレディーを20年間やっていました。
思い出すと、小さい頃からその背中をみて育ってきたのですね。
生命保険というと「死亡保障が主体で医療保障が特約でついている」ものだと(ものしかない)と思っていました。
それは生命保険会社が販売している保険は「同一商品・同一価格」だったからです。
平成8年以降は規制緩和でニーズごとの保障が充実
1996年(平成8年)以降に、生命保険業界で大きな規制緩和がありました。
「保険会社は独自で消費者のニーズに合う商品を開発してよい」
「保険会社間での価格競争や販売経路を増やすことで、消費者がよりよい選択ができるようにすること」
このような規制緩和から、保険会社は独自の保険商品を販売するようになり、私たちの保険の選択肢が増えました。
今は「保険商品がとても多くて選ぶのがたいへん!」
となってきましたね。
また、必要な保障をだけを持てるように、保険種類ごとに商品が販売されるようになりました。
例えば、「死亡保険は要らないけど医療保障だけは欲しい」というリクエストに応えるかたちで『医療保険』が販売されています。
保険に加入できる場所も増えましたね。
セールスレディーからの勧誘だけでなく、保険代理店や銀行などでも相談や加入手続きができるようになりました。
そうそう、令和以降はインターネットで生命保険に加入することも一般的になってきました。
令和以降の保険のトレンドは就業不能と介護保障
では、令和以降はどんな保険がトレンドになりそうでしょうか?
働けない場合の就業不能保障と、老後の介護保障が注目されると考えています。
「人生100年時代」というフレーズが浸透しています。
生命保険もこのトレンドにはついていくと思われます。
「働く時期が長くなる」
「介護を受けながら生きる時間が長くなる」
保険商品の改定を見ていても「就業不能」と「介護・認知症」に備えることのできる新商品や特約増設が目につきます。
また、家族構成も保険のトレンドには影響があります。
これからは単身世帯(独身者)が増える傾向にあるため、家族のための保険よりも自分のための保険のニーズが高まりそうです。
まとめ
生命保険のトレンドを俯瞰してみると、平成8年の規制緩和が大きな転換期だったのがわかります。
そこからおよそ四半世紀(25年)時間が経過したところです。
この間、日本人の平均寿命は延び続け、公的介護保険がスタートしました。
このような社会の変化も見据えながら、自分に合った保険を選ぶことが大切だと思っています。
みなさんが保険を選ぶときには、いまのトレンドを参考にすることは多々あるかと思います。
しかし、今から保険を選ぶなら「これから先に必要な保障を買う」のだという視点ももってみましょう。
今後のライフプランを考えて生命保険を選ぶことで、良い選択ができるかもしれません。