生命保険にもその時代を反映したトレンドがあるはずです。
令和以降に注目される保険のひとつに「就業不能保険」があると思います。
どうして就業不能保険が必要になるのでしょうか?
理由は大きく3つあります。
会社員は「厚生年金」で社会保障も手厚いですが、個人事業主の「国民年金」だと国の制度に守ってもらえる範囲がせまくなります。
なるほど~。
独身の人にとっても、死亡保障よりも就業不能保険のほうが大事な気もします。
インターネットで見積もりして加入もできる就業不能保険を3つご紹介します。
SBI生命『働く人のたより』
同種の保険の中では「業界最安水準の保険料」とうたっているだけあり、保険料で比べると選ばれやすい就業不能保険でしょう。
特徴として「リスクの選択ができる」ことがあります。
就業不能になってしまう原因を全疾病とするのか、一部の病気に限定するのかを選ぶことができます。
就業不能の原因を限定することによって保険料を安く抑えることもできます。
■「リスクの選択」はこの3つから選びます。
①全疾病型(すべての病気やけがが原因)
②3疾病型(がん・急性心筋梗塞・脳卒中が原因)
③がん保障型(がんが原因)
★「全疾患型」を選ぶと精神疾患も対象となります。
(ただし、精神疾患の治療のため入院をしているか、その退院後の在宅療養の場合にのみ給付金が受けとれます)
*重要事項説明書より
リスクの選択はどうすればいいでしょうか?
わたしは「全疾患型」が良いと思います。
3大疾病やがんを原因とした保障なら、その病気に対応した医療保険で一時金などを備えておいた方が、給付金も早く受け取れて安心です。
*SBI生命『働く人のたより』 の公式ホームページはコチラです。
見積もりや申し込みができます。
アクサダイレクト生命『働けないときの安心』
基本の保障が2つ、オプションが1つ、というシンプルでわかりやすいのが特徴です。
■基本の保障
①就業不能給付金・・・支払回数無制限
②就業不能給付金(精神疾患)・・・通算18回まで
(精神疾患の治療のため入院をしているか、障害等級2級以上に認定された場合に給付金が受けとれます)
■オプション
①初期支払削減特則・・・1年6ヵ月は半額の給付になります
(会社員の傷病手当を考慮しているプランです)
*アクサダイレクト生命『働けないときの安心』の公式ホームページはコチラです。
見積もりや申し込みができます。
ライフネット生命『働く人への保険3』
就業不能時の給付金だけでなく、14日以上の継続入院や仕事に復帰したときの一時金があるのが特徴です。
ここでご紹介した3社の中で比べるとオプションが充実しているため、保険料は(前に紹介した2社よりも)少し高めになるようです。
■基本の保障
①就業不能給付金
②精神疾患就業不能一時金
(精神疾患の治療のため入院をしているか、障害等級2級以上に認定された場合に給付金が受けとれます)
③入院見舞金(14日以上)
④復帰支援一時金(付帯するかどうかは選べます)
*ライフネット生命『働く人への保険3』の公式ホームページはコチラです。
就業不能保険を選ぶときのポイントと注意点【共通】
就業不能保険は、まだまだひろく知られていない保険です。
保険会社のホームページで調べても、わかりにくい部分が多いかと思います。
就業不能保険を選ぶ際に必ずチェックしてほしいところをお伝えしておきますね。
「ハーフタイプ」と「満額(標準)タイプ」どちらを選ぶ?
就業不能保険に共通している部分に、「ハーフタイプ」と 「満額(標準)タイプ」 の選択があります。
なにが違うのですか?
会社員や公務員の人は、もし働けなくなった時は有給休暇や傷病手当金がありますね。
そのような制度がある場合は、就業不能保険で備える範囲をその分減らすことが合理的ですね。
なるほど~。
会社員のぼくなら、保障が半分の「ハーフタイプ」がちょうどいいのですね。
ヒロシさん、そうですね。
個人事業主なら傷病手当金はもらえませんので、自分で備えておく範囲は広くなりますね。
個人事業主なら「満額(標準)タイプ」を選んでくださいね。
会社員と個人事業主別に、働けなくなったときに自分で備えておきたい保障の範囲はイラストで確かめてくださいね。
待期期間とは?
「就業不能の状態になってもすぐには給付金が払われない」こともこの保険の特徴です。
就業不能保険には一定の「待期期間」あり、病気等で働けない状況になっても、待期期間内に働けるようになれば給付金を受けとれません。
待期期間はどのくらいあるですか?
およそ60日の「待期期間」を設けている保険会社が多いようです。
また、待期期間が30日や180日など、選べるようになっているところもあります。
待期期間を長期に設定するほど、保険料は安くなります。
待期期間を考えると、当面の生活費は貯蓄しておきたいですね。
注意点
就業不能保険を選ぶときに、うっかり勘ちがいをしそうな点をあげておきます。
精神疾患が原因で働けなくなる事例は多くみられます。
まわりにそのような事例があると就業不能保険へ関心が向くかもしれませんね。
過去には「精神疾患での就業不能は保障しない」ことが共通していた就業不能保険ですが、最近は「精神疾患でも保障します」と変化してきました。
しかし、契約の大切なことが書かれている重要事項説明書をよく読んでみると「精神疾患の治療で入院したら・・」という記載がある場合もあります。
どんな場合に給付金を受け取れるのか?
ここは忘れずにチェックしてくださいね。
保険料はどのくらいになりますか?
保障内容があるていどわかってくると、次は保険料が気になりますね。
イメージとしては、ベーシックな医療保険に加入するのと同水準の保険料かと思います。
ぼくは30歳の自営業者です。
・就業不能給付金15万円/月
・保険期間は60歳まで
・待期期間60日
・満額タイプ
この条件で、ここで紹介された3社で見積もりをしました。
毎月の保険料は3,000円前後でした。
インターネットで加入できる保険会社を選んでいるので、保険料は比較的安い水準になっていると思います。
まとめ
就業不能保険に加入しても、将来給付金を受けとる可能性はそれほど高くないかもしれません。
しかし、もし長期間働けなくなった時にはこれほど生活を支えてくれる保険はないでしょう。
公的保障が少ない自営業の人は、大きなリスクに備える手段として考えてみても良いのではと思います。